橋は国の直轄事業で、08年9月着工。全長265メートル。総工費10億円で工事進ちょく率は6割。広渡川にかかる橋はつながってはいない。今年2月に完成予定だったが、昨年4月、右岸側の橋げた部分(115メートル)に多数のひび割れが見つかった。完成まで橋を支える「仮支柱」に橋げたが約6センチ沈み込んでゆがみが発生したためとされ、ひびは目視できるだけで数十カ所に生じ、最大で長さ約10メートル。「ヘアークラック」と呼ばれる微細なひびは無数にあるとみられ、設計業者が強度計算を誤ったとされる。
国交省は昨夏、有識者による技術検討会議を設置し対策を検討してきた。ハザマは部分的な造り直しやひびに樹脂を充てんして補強する案を示したが、検討会議は今月、長期的な耐久性を懸念する報告書をまとめた。
検討会議は、自動車の重みに長期間耐えられるか、との観点で8回の会議を通じてハザマの補修案の妥当性を検討。報告書は「橋すべてを取り壊す必要はない」としながらも、「ひび割れ損傷の前例がなく、長期的な耐久性にどう影響するか分からない」と、完成後もたわみなどの監視が必要と指摘した。
報告を受けて国交省は「十数年先の信頼性が担保できない」としてハザマの補修案の受け入れを拒否したが、協議の結果、ハザマが造り直しを提案したという。国交省宮崎河川国道事務所の伊藤高所長は「ハザマの提案を検討している」と話している。【石田宗久、種市房子、位川一郎】
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